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東京海上、適切な商品をAIが抽出(2024年8月21日日経記事を中心に)

東京海上日動火災保険は8月中にも生成AI(人工知能)を使った営業システムを国内の全社員向けに導入する。まず中小企業向けの営業で使う。生成AIが商談の音声から自動的に企業の課題を抽出し、適切な商品を選ぶ。経験の浅い若手でも顧客の課題に寄り添う商品を提案できるようにし営業の品質を保つ。

 営業社員は商談前に生成AIのシステムへ財務状況など顧客情報を登録する。生成AIは経営者の経歴や業界のトレンドを調べるなど、商談に向けた準備内容を助言する。

中小企業との商談時にパソコン上でシステムを起動する。事業の状況や今後の展望を営業社員が聞くと、生成AIが文字に書き起こして内容を解析し、顧客が持つ経営課題を分析する。解決に向けた商品やサービスをシステム上で表示する。

提示された解析結果や商品、サービスをもとに社員は営業を進める。効率よく経営課題を引き出すために約110種類の質問も用意した。生成AIが商談状況に合わせて、質問内容を助言することもある。

営業社員は商談中にメモを取る必要がなく、顧客との対話に集中できるメリットがある。営業社員や、中小企業の経営者自身が気づいていなかった観点から課題を見つけられたり、商品提案の幅を広げたりする利点がある。

金融機関で生成AIを利用する動きは広がっている。損保会社では保険金支払部門などで導入事例がある。ただ、社内の業務効率化を目的とする利用が中心だった。東京海上が営業活動で生成AIを活用するのは初めてという。

 

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