・合計の連結純利益が前期比2倍の9081億円となった。株式の配当金などの資産運用利益が伸び、3社とも過去最高益だった。合計額でも10年に現在の3メガ体制が確立して以降の最高益を更新した。
・2021年3月期は新型コロナウィルスの流行で海外のイベントが相次いで中止となり、保険金支払いが膨らんだが、2022年3月期は保険金の支払いが減った。
正味収入保険料 | 純利益 | ||
22年3月期 | 22年3月期 | 23年3月期(予想) | |
東京海上 | 38,878 (8) | 4,204 (160) | 4,300 (2) |
MS&AD | 36,090 (3) | 2,627 (82) | 2,400 (▲9) |
SOMPO | 32,157 (10) | 2,248 (58) | 1,600 (▲29) |
合計 | 107,125 (7) | 9,081 (100) | 8,300 (▲9) |
(注)単位億円。カッコ内は前期比増減率%、▲は減 |
① 東京海上ホールディングス(HD)
・連結当期純利益は4,204億円(前期比2.6倍)で、国内外の保険引受利益と資産運用利益がきわめて好調だった。2021年3月期は新型コロナウィルスの流行で海外のイベントが相次ぎ中止となり、保険金支払いが膨らんだが2022年3月期はそれが減った。
・国内の正味収入保険料は2兆4,674億円で、自賠責の料率引き下げの影響があったものの、前年のコロナ影響の反動や火災の料率改定効果等により同1.0%増となった。
・海外の正味収入保険料は、同10.8%増の1兆4,206億円で、レートアップや引受拡大等により北米を中心に増収した。
② MS&ADインシュアランスグループホールディングス(MS&AD HD)
・連結当期純利益2,627億円の内訳では、国内損保(三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保)は損害が707億円増加したものの、保険料の増加(828億円増)、事業費ほか資産運用・その他の寄与により前期比858億円増の1,997億円となった。
・海外子会社の当期純利益は、前期の新型コロナの影響が薄れ、また海外生保の大幅な増益などにより277億円増の245億円となった。
・連結正味収入保険料は、国内損保子会社・海外子会社ともに増収となり、同3.1%増の3兆6,090億円で過去最高を記録した。
・中核国内損保2社(三井住友海上、あいおいニッセイ同和)の正味収入保険料は、合計で前期比1.0%増の2兆8,706億円となった。火災保険(大量満期影響の剥落)や自賠責保険(料率引下げ)は減収となったものの、販売好調な自動車保険(契約台数の増加)、新種保険(大口契約の獲得、中小企業向けパッケージ商品の販売好調等)の増収が主因。
・海外子会社の正味収入保険料は、マーケットのハード化等に伴う欧州での増収や連結決算上の円換算に用いる為替レートの円役影響等により同12.8%増の7,030億円となった。
③ SOMPOホールディングス(SOMPO HD)
・連結当期純利益2,248億円の増減要因は、損保ジャパンが+192億円、海外グループ会社が+30億円、SOMPOひまわり生命が▲41億円、SOMPOケアが+6億円、その他・連結調整等が+636億円となった。
・国内損害保険事業の正味収入保険料は、火災保険の増収などにより、前連結会計年度に比べて205億円増加し、2兆2,171億円となった。当期純利益は、前連結会計年度に比べて15億円増加し、1,382億円となった。
・海外保険事業の正味収入保険料は、前連結会計年度に比べて2,715億円増加し、9,985億円となった。当期純利益は、前連結会計年度に比べて478億円増加し、421億円の純利益となった。
以上