あいおいニッセイ同和損害保険は、2019年8月16日、今後拡大が見込まれるオンデマンド交通(注)を運営する自治体・事業者向けに「オンデマンド交通事業者向けプラン」を販売すると発表した。
同プランでは、オンデマンド交通事業での基本リスクに関する補償をパッケージ化して様々な事故に対応するなど、分かりやすい商品として設計されている。
基本リスクの補償では、運行中に自動車事故を起こし、通行人や乗客にケガを負わせた場合など、オンデマンド交通事業者が業務に使用する自動車の運行に伴って発生しうる損害が補償される。
また、バス停留所の雨よけが倒れて通行人にケガを負わせたなど、オンデマンド交通事業者が業務遂行や管理する施設・設備に関連した事故を起こし、法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害が補償される。
さらに、乗客がバス内に忘れ物をし、自宅まで届けた際の費用や配車予定時間から到着が大幅に遅れた場合に次回乗車時に使用できる電子クーポンを配布した際の費用など、オンデマンド交通事業者が利用者向けのサービスとして、サービス約款に基づく約定を履行することによって負担した費用が損害保険金として補償される。
(注)オンデマンド交通とは、路線バスや自治体バス等を利用者が事前に予約することでその都度、それに合わせて運行する地域の公共交通のこと。予約があるときにだけ運行する。「デマンド交通」とも言われる。現時点での位置付けとしてはタクシーとバスの中間のようなイメージ。利用したいときだけに申込む一方、乗り合いのため、目的地に直接向かってくれるとは限らない。ユーザのニーズに応じて運行経路等をフレキシブルに変えることができるので、人口減少や高齢化が深刻な地域の活用などに期待されている。既に導入されている地域もあるが、一方で既に廃止されているところもある。