東京海上日動火災保険は8日、自動運転中の事故を対象にした自動車保険の特約を2017年4月から無料で契約者に提供すると発表した。その他の大手損保も自動運転への対応を検討しており、自動運転を巡る保険の整備が動き出す。
自動運転は加速、操縦などのうち1つの操作をシステムが担う「レベル1」と複数の操作を担う「レベル2」まで既に実用化している。日本損害保険協会の報告書ではシステムが基本的に運転し、緊急時のみ運転者が操縦する「レベル3」までは従来の自動車保険でも対応できるとしている。
損害保険ジャパン日本興亜はレベル3まで現行の自動車保険で対応するとしている。今後の自動運転システムの進展をにらみ「独自の観点を含めた新商品の開発を進める」という。
三井住友海上火災保険もレベル3までは現状の自動車保険で対応可能という。システムの欠陥や乗っ取りなど、運転者に全く責任がない場合の保険商品も検討している。あいおいニッセイ同和損害保険も有識者と議論しながら過失がなかった場合の事故の保険について商品化を進める。