・保険業界でIT(Information Technology)、AI(Artificial Intelligence)、ビッグデータ(Big date)、ブロックチェーン(block chain)を活用する動きが広がってきた。
・かんぽ生命保険は契約者の病歴等をAIで解析し、2018年度にも保険を引き受ける際の審査基準を緩和する。膨大なデータで将来の病気や死亡のリスク予測をし直す結果、多くの生活習慣病患者らが「治癒の可能性がある」とみなされ保険加入できるようになると見ている。
・楽天は野村ホールディングス(HD)傘下の損害保険会社、朝日火災海上保険を買収し、2018年の夏をメドに完全子会社化する。楽天が持つIT(情報技術)や9000万人超の顧客データを生かし、新しい保険商品を開発する。AIを活用した「スマートホーム」向けの火災保険等の開発も検討する。
・三井住友海上は、保険事務にブロックチェーン(分散型台帳)の技術を活用する。第三者による書類の改ざんを防ぐ等、安全性を高めるとともに、保険契約の手続きを効率化する。契約に要する期間は7日から6日に短縮できるといい、2018年4月の実用化を目指す。
・東京海上日動はこのほど、米国のPlanetway社と、従来のブロックチェーン技術を組み合わせたモデルを、医療情報連携に活用する実証実験を実施した。保険業務で取り扱う契約内容や医療情報等、長期にわたって非常に高い秘匿性が求められる領域での活用に向けては、通常の暗号化での対応では不十分であり、新たな技術による課題克服が求められていた。東京海上日動は、実験を通して、秘匿性の高いデータを扱う領域におけるブロックチェーンの活用可能性が示せたとして、今後、幅広い分野での同技術の活用による新たな顧客価値の創出や革新的な業務効率化を検討していくとしている。